高額療養費制度

Written by 麻野 美和

1. 概要

高額療養費制度*1は、ひと月の医療費が高額になった場合に、一定の金額を超えた分の払い戻しを受けられる制度です。医療費が高額になることが事前に分かっている場合は、一定額以上の支払いをしなくて済む「限度額適用認定証」を発行してもらうこともできます。また、医療費の支払いが困難なときには、無利息の「高額医療費貸付制度」 も利用できます。

2. 条件

  • その月の1日~末日までで、医療費支払いが自己負担限度額を超えた場合が対象となります。
    (医療費額に保険外診療、診断書代、針灸、入院中の食事代・差額ベッド代などは含められません)
  • 自己負担限度額は年齢と所得に応じて決まります。
    例)年収370万未満の場合: 1ヶ月 57,600円
自己負担限度額について
出典:厚生労働省「高額療養費制度ガイドライン

3. 手続きの流れ

高額療養費支給

①加入している健康保険組合に問い合わせる

②次の書類等を揃える

  • 申請書
    ※リンク先は全国健康保険協会の例です。実際は加入している健康保険組合のものをお使いください。
  • 領収書
  • 健康保険証、銀行口座のわかるもの、印鑑

③書類一式を医療保険の保険者(運営主体)へ提出する

払い戻されるまで、申請から3ヶ月程度かかります。
2年前まで遡って請求することができます。

限度額適用認定証

①加入している健康保険組合に問い合わせる

②次のものを医療保険の保険者(運営主体)へ提出する

  • 申請書
    ※リンク先は全国健康保険協会の例です。実際は加入している健康保険組合のものをお使いください。
  • 健康保険証、印鑑

③「健康保険限度額適用認定証」の交付を受ける

④ 医療費の支払い時に病院の窓口で、認定証と被保険者証を提出する

高額療養費貸付制度

①加入している健康保険組合に問い合わせる

②事前に医療機関の許可を受ける

③健康保険の保険者(運営主体)へ申請書を提出する

※リンク先は全国健康保険協会の例です。実際は加入している健康保険組合のものをお使いください。

詳細

高額療養費制度を利用される皆さまへ |厚生労働省


  • *1 根拠法: 「健康保険法」

著者紹介