ムンプス難聴
ムンプスとは、いわゆる “おたふく風邪” です。
おたふく風邪に罹患した後に、
1000人に1人の割合で主に片耳に高度の難聴をきたすことがわかっています1)。
小さいお子さんでかかるイメージの “おたふく風邪” ですが、
大人でもかかるリスクはあり、特に子育て世代で多い傾向があるようです。
おたふく風邪になると必ず難聴になるわけではありませんが、
予防接種によっておたふく風邪にかかるリスクを下げる、もしくは軽症化することが出来ます。
現在、日本ではおたふく風邪の予防接種は定期接種に含まれていませんが、
聞こえている耳を大切にするために、抗体のない方は接種を検討してみても良いかもしれません。
(ただし、接種については医師から十分に説明を受けた上で決めましょう)

中耳炎(ちゅうじえん)
鼓膜の中の中耳という部屋が感染して、膿や水が溜まる疾患です。
小さいお子さんには身近な病気です。
中耳炎にかかっている時には、軽度~中等度に聴力が低下します。
重症化すると鼓膜に穴が開いて、聞こえにくくなる場合もあります。
両方聞こえている人が聞こえにくくなるのに比べると、
片方しか聞こえていない耳が少し聞こえにくくなるので、影響が大きく異なります。
鼻炎から中耳炎になるケースが多く、
鼻の治療をおろそかにしない、違和感があれば早めに耳鼻科を受診するといった対策が大切です。

外耳炎(がいじえん)
鼓膜に続く耳の穴のことを、外耳道(がいじどう)といいます。
外耳道に炎症がおこり、
耳のかゆみや痛みが現れることを「外耳炎」といいます。
原因の多くは、耳かきです。
耳かきをし過ぎで外耳道を傷つけると外耳炎になります。
外耳炎によって難聴が進行するというわけではありませんが、
重症化した場合に、外耳道が腫れて一時的に聞こえにくくなります。
耳あかを自然に排泄させられる機能が備わっており、
実は、頑張って耳かきをする必要はありません。
耳あかが溜まりやすい人は無理に自力で出そうとせず、耳鼻科で取ってもらうようにしましょう(保険診療で行うことができます)。
