片耳難聴者が利用できる福祉制度

Written by 麻野 美和
福祉制度

片耳難聴を持つ人、また片耳難聴を伴うめまいの疾患を持つ人が使える可能性のある福祉の制度をまとめました。

いずれも、利用するためには各種の条件があります。記事を参考に、ご自身の条件をご確認ください。

1. 障害年金

年金加入者が病気やケガによって日常生活あるいは仕事に支障が出ている場合に受給できるものです。もしあなたが片耳難聴やめまいの疾患を持っており、厚生年金/共済年金の加入者であるなら、「障害厚生年金3級」または「障害手当金」を受給できる可能性があります。

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2. 傷病手当金

傷病手当金は、健康保険の加入者が病気やケガで働けなくなり、給与がもらえなくなった場合に所得が補償される制度です。支給が始まった日から18か月の間、仕事を休んだ日に対して健康保険組合から支給されます。

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3. 労災保険

通勤時の事故や明らかな業務上の理由によりケガや病気になった人の生活を補償する制度です。もしあなたが仕事の騒音環境が原因で難聴になった場合、一時給付金が支給される可能性があります。

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4. 難病支援

厚生労働省は「障害者総合支援法」に基づきさまざまな障害福祉サービスを提供していますが、障害だけでなく治療の難しい「難病」を持つ人もその対象に含まれます。もしあなたが突発性難聴または遅発性内リンパ水腫をお持ちの場合、「難病」枠に該当します。

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5. 「指定難病」への医療費助成

国が「指定難病」に定めている病気の長期療養者は「難病法」に基づいた医療費助成が受けられます。もしあなたが遅発性内リンパ水腫と診断されている場合は助成を受けられる可能性があります。

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6. 高額療養費制度

ひと月の医療費が高額になった場合に、一定の金額を超えた分の払い戻しを受けられる制度です。医療費が高額になることが事前に分かっている場合は、一定額以上の支払いをしなくて済む「限度額適用認定証」を発行してもらうこともできます。また、医療費の支払いが困難なときには、無利息の「高額医療費貸付制度」 も利用できます。

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 7. 自治体独自の助成

自治体によっては、軽中度難聴者向けに補聴器の支給やその購入費用の援助などの助成を独自に行っている場合があります。

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8. 合理的配慮

障害によって起こる教育・就労など日常生活での困りごとの解決・軽減のために、学校や職場などが配慮できることを行うよう努める「合理的配慮」の考え方があります。片耳難聴で障害福祉手帳の無くてもそれに関わらず、適用されます。

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対象とならない制度

片耳難聴者が対象となりそうに思える福祉の制度の中には、実際は対象とならないものもあります。それらについては「片耳難聴者が利用できない福祉制度」で説明しています。


こういった制度や支援は、片耳難聴に限らず、まだまだ行政や関係機関の周知不足・理解不足、また地域差・担当職員による差もあるのが現状です。そもそも、社会全体としても制度そのものを発展途上と言えるでしょう。

片耳難聴による聞こえ方・困り感は、人それぞれ。
片方が聞こえなくても、自分の対処や周りの環境によって、困り感をカバーできる人もいる。
一方で、自分の持つスキルや周りの環境によっては、困り感が強い人もいる。

まずは、現状で活用できる可能性のあるものを知り、困ったときに、少しでも暮らしぶりがより良くなれば、と思っています。

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