聞こえの専門家「言語聴覚士」で片耳難聴の当事者でもある、きこいろ代表の岡野を講師に『片耳難聴レクチャー』を3月東京にて開催しました!
今回のテーマは「補聴器」。
片耳難聴で使用している人は1割以下という報告もあり、「今まで知らなかった!」「試したことない!」という人も多い人気のテーマです。同テーマでは4回目の実施となりました。
詳細 YouTubeにてアーカイブ限定公開
「きこいろ会員特典」として、レクチャーの様子(講師のお話部分)を動画にて限定公開します。
いつも定員満了で参加できない方や、遠方で参加できない方なども多くいるため、少しでもお役立ていただければと思います。
希望の方は、以下のフォームより申し込みください!
https://forms.gle/Yi2pMaEoPJpHjorHA
- ※会員とは:年1000円の会費により、運営費用の支援などをくださる方
https://kikoiro.com/join/
2026.03 の概要
以下、レポートとしても当日の様子を一部ご紹介します。
- 日時:2026/3/21(土)14:00-16:30
- 会場:東京都目黒区緑ヶ丘文化会館
- 対象:片耳難聴の本人、家族など 30名
- 内容:前半 講師による解説
後半 補聴器の試聴、質疑応答 - 詳細:https://kikoiro.com/lecture0321/
運営には、きこいろメンバーだけでなく、補聴器メーカー「フォナック」 「オーティコン」、また認定補聴器販売店の技能者、言語聴覚士の皆さんに協力していただきました。
講師による解説

補聴器を使うためには、まず自分の聞こえの状態を正しく理解する必要があります。
そのため、まずきこいろ代表の岡野より「聞こえと補聴器の基礎知識」の解説が行われました。
その上で、片耳難聴のある人が使用できる可能性のある補聴器についてお伝えし、
「自身の聞こえ方や聞こえのニーズにあったものを選択することが重要」と強調しました。
補聴器を検討する際は、耳鼻科の診察を受けた上で、「言語聴覚士」もしくは「認定補聴器技能者」による調整と一定期間の試聴(レンタルできるお店で購入すことが大切◎)をした上で購入することが大切です。
- 詳細はアーカイブ記事へ
「オージオグラムの読み方」など

ご協力いただいた補聴器メーカーの方から、関連した最近のトピックとして「Auracast(オーラキャスト) ブロードキャストオーディオ」の話題も挙がりました。
Bluetooth Low Energy Audio(LE オーディオ)の新機能のひとつで、音声を無線で複数の受信機に同時配信できる技術です。従来のBluetooth接続が1対1であったのに対し、この機能では「1対多」の音声共有が可能になります。最近では、Auracastを搭載した補聴器も登場しています。
従来の補聴器では、会議室や講演会の会場などの雑音が多い環境ではうまく音声を拾えない場合がありました。しかし、Auracastを活用することで、聞きたい音に直接アクセスし、よりクリアな音声を受け取ることができるようになります。

ただし、この技術は、補聴器側が対応しているだけですぐに使えるものではなく、音声を発信する側(会場設備や送信機など)の整備があって初めて活用できます。
日本ではまだ、Auracastが使用できる場面は少ないですが、今後普及が進めば、ワイヤレス補聴援助システム(ロジャーなど)を使わずとも、自身の補聴器で必要な音にアクセスできるようになるでしょう。
試聴体験
後半は、グループに分かれて、実際に補聴機器の試聴を行いました。
主に提供したのは、「片耳が全く聞こえなくても使える(正常聴力側の耳で聞く)」タイプのものです。
- クロス補聴器
- ワイヤレス補聴援助システム(ロジャー)
参加者からは「補聴器を作ってみようかな」といった声や、「やはり自分の耳には合わないかもしれない」といった率直な感想も聞かれました。
また、補聴機器の体験をしながら、片耳難聴の参加者同士で、聞こえ方の違いや日常生活の困りごとについて話が弾んでいる様子が見られました。

片耳難聴レクチャーを通して、自身の「片耳難聴」について理解が深まったのではないでしょうか。聞こえ方がいろいろであるように、補聴機器による支援が合うかどうかも人それぞれです。このイベントをきっかけに、自身の聞こえを見つめる機会となれば幸いです。
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片耳難聴レクチャーとは
専門家で当事者でもある、きこいろ代表や副代表などを講師として学べる「勉強会」。
毎年1-2回さまざまなテーマで開催中。
2026年度は9/27(日)京都、3月に東京で「コミュニケーションストラテジー」をテーマに実施予定!
受付は1-2ヶ月前に、WEBや会員メルマガなどでお知らせします。
片耳難聴とは
- 片耳は正常聴力。
もう一方の耳に、軽度~重度(聞こえにくい~聞こえない)の難聴がある状態。 - 医学的診断名では「一側性難聴」「一側聾/片側聾」。きこいろでは、当事者以外にも馴染みやすい総称として「片耳難聴」を使用。
- 少なくとも全国に36万人以上がいると推定(きこいろ調べ)。
きこいろとは
- 2019年発足、片耳難聴の当事者や専門家を中心とした任意団体(ボランタリー組織)。
- 「聞こえ方は、いろいろ」略して「きこいろ」。
- 片耳難聴に関する情報発信、交流会や勉強会、啓発活動などを行っている。
- 最新情報は、SNSでも随時発信中!
X:http://twitter.com/kikoiro
Facebookページ:https://www.facebook.com/kikoiro.katamimi/
Instagram:https://www.instagram.com/kikoiro/
- 執筆)ボランティアメンバー 安立
両耳が聞こえる20代。筑波大学大学院博士課程在籍。両耳難聴の友人がいることがきっかけで、手話を勉強したり、聴覚障害者支援に興味を持つ。2025年よりきこいろのボランティアメンバーとして活動。
