【アーカイブ動画配信】補聴器について知ろう (片耳難聴レクチャー)

2025年9月27日 − Written by きこいろ編集部

「片耳が正常聴力ゆえに、補聴器を使わなくてもなんとかなる」という人もいれば、
「そもそも、片耳難聴にも補聴器って使えるの⁈」と知らない人もいます。

きこいろでは、本WEBサイト等でも情報をお伝えしていますが、
実際に試すこともできる、勉強会も開催しています(同テーマでは3回目)。

今回は京都にて、聞こえの専門家「言語聴覚士」で片耳難聴の当事者でもある副代表の高井を講師に行いました。
その様子を一部レポートします!

詳細 YouTubeにてアーカイブ限定公開

「きこいろ会員特典」として、レクチャーの様子(講師のお話部分)を動画にて限定公開します。

いつも定員満了で参加できない方や、遠方で参加できない方なども多くいるため、少しでもお役立ていただければと思います。

希望の方は、以下のフォームより申し込みください!
https://forms.gle/8Qzyy3w7JrY3PJj4A


2025.09の概要

今回も、10代~80代までと幅広い年代で、片耳難聴のご本人はもちろん、
お子さんが片耳難聴の保護者や、学校の先生などが参加されました。

当日の流れ

  • 前半:講師による補聴器についての解説
  • 後半:補聴器の試聴、質疑応答
       (機器:クロス補聴器・ワイヤレス援助補聴システム)
  • 閉会後:自由に残って懇談、希望者は「懇親会」へ

運営には、きこいろボランティアメンバーだけでなく、
大阪の補聴器店「リスニングラボ」さんと、京都光華女子大学の学生さんにも協力いただきました!

●「聞こえ」「片耳難聴とは」

まずは、意外と当事者でも知らないことも多い、基礎知識をお伝えしました。

片耳難聴の原因は、半数以上が不明と言われていますが、
ご自身の聴力の程度(~~dB、軽度難聴~重度難聴)についても、
「ずっと前に図ったけど忘れてしまった…」「病院に全然行ってないから分からない」という人もいらっしゃいます。

しかし、聴力や難聴の種類によって使える補聴器のタイプも異なるため、ご自身の状態を把握することが必要です。


●片耳難聴に使える補聴器とは

今回、試聴体験を行ったのは「聞こえる耳側で聞く」クロス補聴器とワイヤレス補聴援助システムの2つ。

効果は、基本的な適応条件(下記備考欄)だけでなく、
個人差と使用することの多い環境によっても異なります。

補聴器相談医」や「認定補聴器技能者」、「認定補聴器専門店」のもとで試聴(レンタルが1ヶ月程度できる)し、購入後は3か月~半年程度の細かな調整をしながら、段々に聞こえに慣れていくことが大切です。

詳細はアーカイブ記事へ

また、費用も一般的な補聴器は平均15万円程度と、コストがかかります。
精密機器のため、取り扱いには注意が必要で、故障する可能性もゼロではありません。

片耳難聴や両耳軽度~中等度難聴の場合は、身体障害者福祉法に基づく補装具支給(経済的助成)の対象外ですが、
自治体によっては、特に18歳未満まで補助が出る可能性があるため、必要な方はお問い合わせください。詳細:片耳難聴と福祉制度

参加者のツールに関するエピソード

●クロス補聴器

後天性で、片耳が全く聞こえなくなったため、1年前にクロス補聴器を購入。
だが、耳の耳閉感や夏場の蒸れる感じなどもあり、つい外してしまう。
またWEB会議などが多くなり、その場合は必要がないので使わない。
週2回位、必要な時だけ使用していて、「何か困ったときのお守り」のように持っている。

●ロジャー(ワイヤレス補聴援助システム) 

学校で、片耳難聴のお子さんだけでなく両耳難聴のお子さんも使用している。
教員の立場でマイクを使用するが、中には他の生徒に大声で怒った声もそのまま入れてしまう先生もおり、
ロジャーを使用する子どもにもダイレクトに聞こえてしまうので、配慮できると良いなと思っている。

AirPodsのヒアリング補助など

・apple社のAirPods(エアーポッズ)Pro2,3には、
補聴器の簡易版の機能が搭載され、「軽度~中等度難聴の場合に効果がある」とのことだったため
価格が4-5万円ならと試してみた。効果は10段階中で示すなら1くらいの実感だった。
・雑音下で聞き取りやすくするために、
ノイズキャンセリング機能(周りの雑音は減らして、人の声を聞き取りやすくする)もあり使ってみたが、自分の場合はあまり効果を感じされなかった。
詳細:apple公式


  • *補聴器ではないが、安価で聞こえをアシストするとした「集音器」などは他にも販売されている。
  • 補聴器は、厚生労働省が基準を定める「管理医療機器」だが、集音器は家電製品で性能も簡易的なものが多い。

アフター企画)懇親会

今年度の試みとして、終了後に希望者での懇親会も行っています。

京都駅近くの居酒屋にて、2時間ほど約10名が参加しました。
「聞こえなくても大丈夫な飲み会」をコンセプトに、互いに聞き返したり、嚙み合わない会話をしてみたり笑、文字起こしアプリを試してみたり…。

交流会ともまた違う、一歩踏み込んだプライベートのお話もできる、楽しい時間を過ごしました。

参加者の感想

  • 当事者)
    補聴器の試聴だけではなく、実際に購入された方の使用頻度や不快感のリアルを聞けて良かったです。ロジャーについても、初めて知りました。
  • お子さんが片耳難聴の家族)
    片耳難聴に有効な補聴器(クロス補聴器)があることを初めて知りました。
    当事者の声が聞けて良かったです。配慮できることなど、もっと知りたいです。
  • 懇親会に参加した方)
    イベント申込時には懇親会の参加を迷っていたのですが、
    思い切って参加したら、普段お会いする機会のない皆さんと情報共有、共感、気づきを得られて大変有意義でした。

  • 講師プロフィール
    高井 小織)きこいろ副代表。京都光華女子大学医療福祉学科聴覚専攻准教授。
    京都大学教育学部卒、立命館大学院応用人間科学修了。中学校難聴学級の担任経験がある。難聴の原因は不明だが、就学時健診で左耳が聞こえないと判明した。


片耳難聴レクチャーは、毎年1-2回さまざまなテーマで開催中。
次回は2026/3に東京で実施予定!
受付は1-2ヶ月前にWEBや会員メルマガなどでお知らせします。

片耳難聴とは

  • 片耳は正常聴力。
    もう一方の耳に、軽度~重度(聞こえにくい~聞こえない)の難聴がある状態。
  • 医学的診断名では「一側性難聴」「一側聾/片側聾」。きこいろでは、当事者以外にも馴染みやすい総称として「片耳難聴」を使用。
  • 少なくとも全国に36万人以上がいると推定(きこいろ調べ)。

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